オメガ3脂肪酸の5つの特徴とは?
オメガ3脂肪酸とは、正確にはオメガ3脂肪酸といいます。
脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。飽和脂肪酸とは、肉類の脂肪に多く含まれエネルギーとしては欠かせない脂肪酸です。
不飽和脂肪酸とは、血液中の中性脂肪やコレステロールの量を調整する働きがあり、脳神経の発達、アレルギー症状の緩和などに効果があり、更年期障害の症状の緩和に用いられます。
不飽和脂肪酸はオメガ3脂肪酸、オメガ6、オメガ9に分類され、更年期障害の症状に効果があると言われているDHA・EPAを多く含むのは、オメガ3脂肪酸です。
古来より、魚には豊富な栄養素が入っており、特に青魚を食べると良いと言われています。
しかしながら、十分なオメガ3脂肪酸を摂取するには、少しの魚を食べたぐらいでは摂取できません。
そこで、他の成分と同じように近年では、オメガ3脂肪酸を凝縮したサプリメントを活用し、更年期障害の症状緩和に利用されています。
オメガ3には、5つの特徴があります。
1.血行不良の改善
オメガ3脂肪酸には、更年期障害の症状緩和に効果を発揮するDHA・EPA・DPA・ALAという、4つの成分があります。
この中でも血行不良改善に良いのは、EPA(エイコサペンタエン)です。EPAは、魚の脂肪に含まれる不飽和脂肪酸の一種で、血液をサラサラにする効果があります。
EPAは心筋梗塞や動脈硬化、脳梗塞、脳卒中、血栓症高脂血症などの症状の改善にも、効果的だと言う事が明らかになっています。
EPAは、血小板が固まるのを防いでくれるので、血液がサラサラになる訳ですが、それ以外にも血管を柔らかくする効果があります。
血液の中には赤血球がありますが、この赤血球が全身の細胞に酸素を運んでいます。EPAは、この赤血球の外側の膜を柔らかくする効果があります。
したがって、毛細血管などの細い血管にも赤血球が入りやすく、体の隅々まで赤血球が栄養素を運ぶため、血管の柔らかさを保つ事ができます。
2.中性脂肪の低下
オメガ3脂肪酸の4大成分の中に、DPA(ドコサペンタエン酸)があります。DPAは、中性脂肪やコレステロールの低下作用をもちます。
DPAは、EPAの持つ血小板の凝集を抑える作用がEPAの10倍あると言われています。
そして、悪玉コレステロールが血管に付着するのを防いだり、血管内の傷みを修復する作用もあります。
3.うつの抑制
オメガ3脂肪酸に含まれるDHAは、脳を活性化させる働きを持っています。脳は約140億の神経細胞で出来ており、神経伝達物質をやりとりしながら、情報の伝達を行っています。
DHAにより神経細胞の柔軟性が増すと、脳が一層神経伝達物質を受け取りやすくなります。脳からの神経伝達物質により、心の状態が決まります。
脳は精神のコントロールをしているので、脳を元気にする事で、うつになりにくい体質を作る事ができます。
4.ガン予防
現代社会ではかなりガンの研究が進み、治療法もたくさん出ていますが、やはりまだまだガンは脅威です。ガンはなってからよりも、ガンにならないように常日頃から注意が必要です。
ガンを予防するには、2つのポイントがあります。
・ガン細胞の増殖や転移を抑制する
・活性酸素を体外へ出す
DHAやEPAを含むオメガ3脂肪酸には、ガン細胞を自滅させる作用があります。すでにガン細胞となってしまった細胞は自滅させ、現在の細胞は活性化させて、ガン細胞になりにくくする効果があります。
ニュージーランドのオークランド大学では、317の症例の前立腺がんの患者に対して、EPAやDHAの豊富な魚油を摂取させたところ、前立腺がんのリスクが半分になったと言う報告をしています。
5.眼病予防
更年期になると段々目が悪くなってきますが、年のせいだと思って放置される方がおられます。しかしもし、黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)だと大変です。最悪の場合は、失明するとまで言われています。
黄斑変性症になる原因としては、目の網膜の中心にある、直径2ミリほどの「黄斑」部分が変色する事でおきます。これは、動脈硬化など血行不良から起きてきます。
オメガ3脂肪酸は、血液の流れをよくしたり、筋肉の老化を防いだりと言う効果がありますので、黄斑変性症の発生リスクを低下させると言われています。